仮想通貨FXとは?レバレッジ取引の仕組み・やり方・現物取引との違いを初心者向けに解説

仮想通貨

仮想通貨FXという言葉を聞いたことがあるけど、通常の仮想通貨取引と何が違うの?レバレッジ取引って危険なの?そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

仮想通貨FXとは、少額の資金を担保に、その何倍もの金額の取引ができるレバレッジ取引のことです。利益を効率的に狙える一方で、損失も大きくなりやすいハイリスク・ハイリターンの取引方法です。

この記事では、仮想通貨FXの仕組みから、現物取引との違い、リスクと注意点まで、専門用語を使わずにやさしく解説します。なお、この記事は仕組みを理解するための情報提供であり、投資の推奨ではありません。

この記事でわかること

  • 仮想通貨FXの基本的な仕組み
  • 現物取引とレバレッジ取引の違い
  • レバレッジ取引のリスクと注意点
  • 国内取引所のレバレッジ規制について
目次

仮想通貨FXが「難しそう」と感じる理由

FXや株取引の知識が前提になりがち

仮想通貨FXについて調べると、「証拠金」「レバレッジ」「ロスカット」など、FXや株取引でよく使われる専門用語が多数登場します。これらは外国為替証拠金取引(FX)の世界では一般的な用語ですが、仮想通貨から入った人にとっては馴染みのない言葉ばかりです。そのため、「FXの知識がないと理解できない」「株取引の経験がないと難しい」と感じてしまう方が多いようです。しかし、仮想通貨FXの基本的な仕組みは、それほど複雑なものではありません。核心は「手元の資金の何倍もの取引ができる」という点であり、この概念を理解すれば、他の用語も自然と理解できるようになります。

リスクについての情報が多くて混乱する

仮想通貨FXについて調べると、「危険」「損失リスク」「借金になる可能性」など、リスクに関する警告をよく目にします。確かにリスクは存在しますが、断片的な情報だけでは全体像がつかめず、「とにかく怖いもの」という印象だけが残ってしまうことがあります。リスクを正しく理解するためには、まず仕組みを理解することが大切です。「なぜリスクがあるのか」「どのような場合に損失が大きくなるのか」を理解すれば、漠然とした恐怖ではなく、適切なリスク認識を持つことができます。この記事では、仕組みとリスクをセットで解説していきます。

現物取引との違いがわかりにくい

仮想通貨を購入する方法には、「現物取引」と「レバレッジ取引(仮想通貨FX)」がありますが、この違いがわかりにくいという声もよく聞きます。どちらも仮想通貨の取引であることは同じなのに、なぜ別の方法として区別されているのでしょうか。結論から言えば、現物取引は「実際に仮想通貨を購入して保有する」取引であり、レバレッジ取引は「価格の変動で利益を得ることを目的とした証拠金取引」です。現物取引では実際に仮想通貨を手に入れますが、レバレッジ取引では仮想通貨自体を保有するわけではありません。この違いを理解することが、仮想通貨FXを理解する第一歩となります。

海外取引所と国内取引所の情報が混在している

仮想通貨FXについてインターネットで調べると、国内取引所と海外取引所の情報が混在していることがあります。海外取引所では100倍、200倍といった高いレバレッジが可能な場合がありますが、国内取引所では最大2倍までと法律で定められています。この違いを知らないと、「レバレッジ100倍」という情報を見て驚いたり、あるいは国内取引所の条件を見て「たった2倍?」と思ったりしてしまいます。日本の居住者が海外取引所を利用することにはさまざまなリスクや法的な問題もあるため、この記事では主に日本国内の規制に基づいた情報をお伝えします。

複数の用語が同じ意味で使われている

仮想通貨のレバレッジ取引には、「仮想通貨FX」「暗号資産FX」「レバレッジ取引」「証拠金取引」「信用取引」など、さまざまな呼び方があります。取引所によって使用する用語が異なるため、同じことを説明しているのに違うものだと勘違いしてしまうことがあります。また、「ビットコインFX」という言葉もありますが、これは仮想通貨FXの中でもビットコインを対象としたものを指します。用語の混乱を避けるため、この記事では主に「レバレッジ取引」または「仮想通貨FX」という言葉を使用します。いずれも「証拠金を担保に、レバレッジをかけて行う取引」という意味で使っています。

仮想通貨FXの基本的な仕組み

レバレッジとは何か

レバレッジとは、「てこ」を意味する言葉です。小さな力で大きなものを動かす「てこの原理」のように、少額の資金で大きな金額の取引を可能にする仕組みをレバレッジと呼びます。例えば、レバレッジ2倍であれば、10万円の資金で20万円分の取引ができます。レバレッジなし(1倍)であれば10万円で10万円分の取引しかできませんが、レバレッジを使うことで取引できる金額が増えるのです。ただし、これは利益だけでなく損失も同様に増幅されることを意味します。10%の価格上昇で利益が2倍になる一方、10%の価格下落で損失も2倍になります。この「増幅効果」がレバレッジの本質です。

証拠金の役割を理解する

レバレッジ取引を行うためには、「証拠金」と呼ばれる担保を取引所に預ける必要があります。証拠金は、取引で損失が発生した場合に備えて預け入れるお金です。例えば、レバレッジ2倍で20万円分の取引をする場合、最低10万円の証拠金が必要になります。この証拠金は取引の担保として拘束されますが、取引が終了すれば返還されます(損失があれば、その分は差し引かれます)。証拠金は「取引に使うお金」ではなく「取引を可能にするための担保」だと理解すると、仕組みがイメージしやすくなります。銀行からお金を借りる際に担保を入れるのと似た考え方です。

ロング(買い)とショート(売り)

レバレッジ取引では、価格が上がると予想する場合は「ロング(買い)」、価格が下がると予想する場合は「ショート(売り)」のポジションを取ります。現物取引では「買ってから売る」ことしかできませんが、レバレッジ取引では「売ってから買い戻す」こともできるのが大きな特徴です。ロングポジションでは、安く買って高く売ることで利益を得ます。これは現物取引と同じ考え方です。一方、ショートポジションでは、高く売って安く買い戻すことで利益を得ます。つまり、価格が下落する局面でも利益を狙うことができるのです。これはレバレッジ取引ならではのメリットですが、予想と逆に価格が動けば損失になります。

決済と損益の確定

レバレッジ取引では、ポジションを「決済」することで損益が確定します。ロングポジションを持っている場合は「売り」で決済し、ショートポジションを持っている場合は「買い」で決済します。この決済時の価格と、ポジションを取った時の価格の差が、損益となります。例えば、100万円でロングポジションを取り、105万円で決済した場合、5万円の利益が確定します。これにレバレッジ倍率をかけた金額が実際の損益となります。レバレッジ2倍であれば、5万円×2=10万円の利益です。逆に価格が下落していた場合は、同様に損失も2倍になります。決済するまでは損益が確定しない「含み益」「含み損」の状態です。

ポジションの保有とコスト

レバレッジ取引でポジションを保有し続けると、「ファンディングレート」や「レバレッジ手数料」と呼ばれるコストが発生することがあります。これは、ポジションを日をまたいで保有した場合にかかる手数料で、1日あたり0.03〜0.04%程度が一般的です。一見小さな割合ですが、長期間保有すると積み重なって無視できない金額になります。例えば、100万円分のポジションを30日間保有し続けると、約1万円程度の手数料がかかる計算です。このため、レバレッジ取引は基本的に短期売買に向いており、長期保有を前提とする場合は現物取引の方が適しています。取引所によって手数料体系が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

たとえるなら…
レバレッジ取引は「借りたお金で取引する」ようなものです。10万円持っている人が、取引所から10万円借りて、合計20万円分の取引をするイメージです。利益が出れば借りた分を返して残りが自分のものになりますが、損失が出れば自分のお金から補填する必要があります。

現物取引との違いを理解する

仮想通貨を実際に保有するかどうか

現物取引とレバレッジ取引の最も大きな違いは、「仮想通貨を実際に保有するかどうか」です。現物取引では、お金を払って仮想通貨を購入し、その仮想通貨を実際に保有します。購入した仮想通貨は自分のものとなり、ウォレットに送金したり、商品やサービスの購入に使ったりすることができます。一方、レバレッジ取引では、仮想通貨自体を保有するわけではありません。価格の変動によって利益や損失を得る「差金決済取引」と呼ばれる仕組みです。例えば、ビットコインのレバレッジ取引をしても、実際にビットコインを手に入れるわけではありません。あくまで価格の変動から利益を得ることを目的とした取引なのです。

取引できる金額の違い

現物取引では、手元にある資金の範囲内でしか取引できません。10万円しか持っていなければ、10万円分の仮想通貨しか購入できません。一方、レバレッジ取引では、証拠金を担保にして、その何倍もの金額の取引が可能です。日本国内の取引所では最大2倍までと規制されているため、10万円の証拠金で最大20万円分の取引ができます。これは、少ない資金でも大きな利益を狙いたい人にとってはメリットですが、同時に損失も大きくなるリスクがあります。レバレッジを使うかどうか、使うとしたら何倍にするかは、自分のリスク許容度に合わせて慎重に判断する必要があります。

利益を得られる場面の違い

現物取引では、「安く買って高く売る」ことでしか利益を得られません。つまり、価格が上昇する局面でのみ利益チャンスがあります。価格が下落している場面では、損失を抑えるか、下がり続けるのを待つしかありません。一方、レバレッジ取引では、「ショート(売り)」ポジションを使うことで、価格が下落する局面でも利益を狙うことができます。価格が下がると予想したときにショートポジションを取り、実際に下落したところで決済すれば利益になります。このため、レバレッジ取引は相場の方向に関わらず取引機会があるといえます。ただし、これは「常に利益を得られる」という意味ではなく、予想が外れれば損失になります。

保有コストの違い

現物取引で仮想通貨を保有する場合、基本的に保有コストはかかりません。購入した仮想通貨をウォレットに入れておくだけなら、追加の費用は発生しません(取引所に預けている場合は、取引所によってはごく少額の手数料がかかることもあります)。一方、レバレッジ取引では、ポジションを保有し続けることで「ファンディングレート」や「スワップポイント」と呼ばれる手数料が発生します。この手数料は毎日(または一定時間ごとに)発生するため、長期間保有するほどコストが積み重なります。このため、長期投資を考えている場合は現物取引の方が適しており、レバレッジ取引は短期的な売買に向いているといえます。

リスクの違い

現物取引のリスクは、「価格がゼロになること」が最大です。10万円で購入した仮想通貨が無価値になっても、失うのは最大10万円です。借金を抱えることはありません。一方、レバレッジ取引では、レバレッジをかけている分だけリスクも増大します。日本国内の取引所では強制決済(ロスカット)の仕組みがあるため、基本的には預けた証拠金以上の損失は発生しにくい設計になっています。しかし、急激な価格変動時にはロスカットが間に合わず、証拠金以上の損失が発生する可能性がゼロではありません。レバレッジ取引を行う場合は、このリスクを十分に理解しておく必要があります。

比較項目 現物取引 レバレッジ取引
仮想通貨の保有 実際に保有する 保有しない
取引可能金額 手元資金の範囲内 証拠金の最大2倍(国内)
下落時の取引 利益は得られない ショートで利益可能
保有コスト 基本的になし 毎日手数料が発生
最大損失 投資額まで レバレッジ分増大

レバレッジ取引のリスクと注意点

損失がレバレッジ倍率で増幅される

レバレッジ取引の最大のリスクは、利益だけでなく損失も増幅されることです。レバレッジ2倍であれば、10%の価格下落で20%の損失となります。仮想通貨は価格変動が激しい資産であり、1日で10%以上動くことも珍しくありません。例えば、10万円の証拠金でレバレッジ2倍の取引をしている場合、価格が50%下落すると、証拠金の全額(10万円)を失うことになります。現物取引であれば、価格が50%下落しても手元に半分は残りますが、レバレッジ取引では証拠金がすべて失われる可能性があります。レバレッジは「諸刃の剣」であり、使い方を誤ると大きな損失につながります。

ロスカット(強制決済)の仕組み

損失が拡大して証拠金が一定水準を下回ると、取引所によって強制的にポジションが決済されます。これを「ロスカット」または「強制決済」と呼びます。ロスカットは、損失が証拠金を超えて膨らむことを防ぐための安全装置です。例えば、証拠金維持率が50%を下回ったらロスカットが発動する、といったルールが設定されています。ロスカットが発動すると、その時点での価格で自動的に決済され、残った証拠金が返還されます。しかし、相場が急変した場合などは、ロスカットの執行が遅れ、証拠金以上の損失が発生する可能性もあります。ロスカットは「全てを守ってくれる保険」ではないことを理解しておく必要があります。

長期保有に向かない理由

レバレッジ取引は、長期保有に向いていません。その理由は主に2つあります。まず、ファンディングレートやレバレッジ手数料が毎日発生するため、保有期間が長くなるほどコストが積み重なります。1日0.04%でも、1年間保有すれば約15%のコストになります。これは利益を大きく圧迫します。次に、レバレッジをかけている分、一時的な価格変動でロスカットに遭うリスクが高まります。仮想通貨は長期的には上昇するとしても、その過程で大きな下落局面があれば、ロスカットで強制決済されてしまう可能性があります。長期的な値上がりを期待する場合は、現物取引で保有する方が適しています。

精神的なストレスと資金管理

レバレッジ取引は、精神的なストレスが大きくなりやすい取引方法です。価格が少し動くだけで含み損益が大きく変動するため、常に相場が気になってしまいます。24時間365日取引できる仮想通貨では、夜中も相場が気になって眠れないという人もいます。また、損失を取り戻そうとして無理な取引をしてしまう「追証地獄」に陥るリスクもあります。レバレッジ取引を行う場合は、「失っても生活に支障がない余剰資金」で行うことが鉄則です。生活費や貯金を投入することは、精神的にも経済的にも大きなリスクとなります。自分のリスク許容度を冷静に判断することが重要です。

海外取引所利用のリスク

海外の仮想通貨取引所では、100倍や200倍といった高いレバレッジが可能な場合があります。しかし、日本の居住者がこうした海外取引所を利用することには、さまざまなリスクがあります。まず、日本の金融庁に登録されていない取引所であるため、トラブルが発生した場合に法的保護を受けにくいです。資金が返還されない、突然サービスが停止するといったリスクがあります。また、日本の法律では無登録業者との取引は推奨されておらず、場合によっては法的な問題が生じる可能性もあります。さらに、高いレバレッジは高いリスクを意味し、大きな損失を被る可能性があります。安易に海外取引所を利用することは避けるべきでしょう。

レバレッジ取引の主なリスク

  • 損失がレバレッジ倍率で増幅される
  • ロスカットで強制的に決済される可能性がある
  • 毎日手数料が発生するため長期保有に不向き
  • 精神的ストレスが大きくなりやすい
  • 余剰資金以外での取引は危険

日本国内のレバレッジ規制について

国内取引所は最大2倍までに規制

日本国内の仮想通貨取引所では、個人向けのレバレッジは最大2倍までと法律で定められています。この規制は2020年に施行されたもので、以前は4倍や25倍といったレバレッジも可能でした。規制が強化された背景には、高いレバレッジによる大きな損失を被る投資家が増えたことがあります。金融庁は投資家保護の観点から、レバレッジ倍率を制限することで、過度なリスクテイクを防ごうとしています。2倍という制限は、外国為替FXの個人向けレバレッジ上限(25倍)と比べても厳しいものです。これは仮想通貨の価格変動が外国為替よりも大きいことを考慮した措置といえます。国内取引所を利用する限り、この規制を超えたレバレッジ取引はできません。

証拠金維持率とロスカットルール

国内取引所では、証拠金維持率とロスカットルールも定められています。証拠金維持率とは、保有ポジションに対する証拠金の割合のことです。例えば、証拠金維持率が100%であれば、証拠金と同額のポジションを保有していることを意味します。多くの国内取引所では、証拠金維持率が一定水準(50%や100%など)を下回ると、ロスカットが発動するルールになっています。このルールは取引所によって異なるため、取引を始める前に確認しておくことが重要です。また、追加証拠金(追証)が必要になるルールを採用している取引所もあります。自分が利用する取引所のルールを事前に理解しておきましょう。

金融庁登録業者を利用する重要性

仮想通貨取引を行う際は、金融庁に登録された暗号資産交換業者を利用することが重要です。金融庁登録業者は、一定の財務基準やセキュリティ基準を満たしており、投資家保護のための措置が講じられています。顧客資産の分別管理、内部管理体制の整備、情報開示などが義務付けられています。また、万が一のトラブルが発生した場合も、金融ADR(裁判外紛争解決制度)を利用できるなど、法的保護を受けやすい環境が整っています。無登録の海外取引所を利用した場合、こうした保護を受けることができません。金融庁のウェブサイトで登録業者一覧を確認できますので、取引を始める前にチェックしておきましょう。

税金面での注意点

レバレッジ取引で得た利益も、現物取引と同様に課税対象となります。仮想通貨の利益は「雑所得」として総合課税の対象となり、他の所得と合算して累進課税が適用されます。レバレッジ取引は短期売買が多くなる傾向があるため、取引回数が増えて損益計算が複雑になりがちです。取引履歴はしっかり記録しておき、確定申告に備えましょう。また、レバレッジ取引で損失が出た場合でも、その損失を給与所得などから差し引くことはできません(損益通算の制限)。税金に関する詳細は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

各取引所のレバレッジ取引サービス

日本国内の主要な仮想通貨取引所では、それぞれレバレッジ取引サービスを提供しています。GMOコインでは11種類の仮想通貨でレバレッジ取引が可能で、ビットコインだけでなくイーサリアムやリップルなども対象です。bitFlyerはビットコインのレバレッジ取引で国内取引量が多く、流動性が高いのが特徴です。SBI VCトレードはスプレッド(売値と買値の差)が狭く、取引コストを抑えられます。各取引所によって、取り扱い銘柄、手数料体系、ロスカットルールなどが異なります。自分の取引スタイルに合った取引所を選ぶことが大切です。なお、取引所の選択は自己責任で行い、必ず各取引所の公式情報を確認してください。

レバレッジ取引の仕組みを理解するための用語集

証拠金と証拠金維持率

「証拠金」は、レバレッジ取引を行うために取引所に預け入れる担保のことです。この証拠金を元に、その何倍もの金額の取引が可能になります。「証拠金維持率」は、保有ポジションに対する証拠金の割合を示す指標です。例えば、20万円分のポジションを保有していて、証拠金が10万円ある場合、証拠金維持率は50%となります。この維持率が一定水準を下回ると、追加の証拠金を求められたり(追証)、強制決済(ロスカット)されたりします。証拠金維持率は常に確認しておき、必要に応じて追加の証拠金を入金するか、ポジションを縮小することが大切です。

ポジションと建玉

「ポジション」とは、レバレッジ取引において保有している未決済の取引のことです。「建玉(たてぎょく)」も同じ意味で使われます。ロングポジションは価格上昇を見込んで買っている状態、ショートポジションは価格下落を見込んで売っている状態を指します。ポジションを持つことを「ポジションを建てる」、決済することを「ポジションを閉じる」と表現します。複数のポジションを同時に持つことも可能ですが、その分リスク管理が複雑になります。初心者のうちは、シンプルなポジション管理から始めることが推奨されます。ポジションの状態と含み損益は、常にチェックできるようにしておきましょう。

スプレッドと取引手数料

「スプレッド」とは、同じ時点での買値(Ask)と売値(Bid)の差のことです。例えば、ビットコインの買値が1,000,100円、売値が1,000,000円の場合、スプレッドは100円です。このスプレッドは実質的な取引コストとなります。スプレッドが広いほど、取引開始時点で不利な状態からスタートすることになります。「取引手数料」は、取引ごとにかかる手数料です。取引所によっては取引手数料が無料でも、スプレッドが広い場合があります。逆に、取引手数料がかかってもスプレッドが狭い取引所もあります。総合的なコストを比較して、取引所を選ぶことが大切です。

ファンディングレートとスワップ

「ファンディングレート」は、永久先物取引において、ポジションを保有し続けることで発生する手数料です。一定時間ごと(例:8時間ごと)に発生し、市場の状況によってプラスにもマイナスにもなります。「スワップポイント」や「レバレッジ手数料」と呼ばれることもあります。これらの手数料は、レバレッジ取引が長期保有に向かない大きな理由の一つです。例えば、年率15%程度の手数料がかかる場合、1年間保有すると利益の大部分が手数料で消えてしまいます。短期売買であれば影響は小さいですが、ポジションを長く持つほどコストが積み重なることを理解しておきましょう。

レバレッジ倍率の選び方

日本国内の取引所では最大2倍までのレバレッジが可能ですが、必ずしも最大レバレッジで取引する必要はありません。むしろ、初心者のうちは低いレバレッジから始めることが推奨されます。レバレッジ倍率が低いほど、価格変動に対する耐性が高くなり、ロスカットされにくくなります。例えば、証拠金10万円でレバレッジ2倍の取引をする場合と、1.5倍の取引をする場合では、ロスカットまでの価格変動幅が異なります。低いレバレッジで始めて、経験を積んでから徐々にレバレッジを上げていくアプローチが安全です。また、相場の状況に応じてレバレッジを調整する柔軟性も重要です。

よくある質問

Q. 仮想通貨FXで借金を負うことはある?

日本国内の取引所では、ロスカット(強制決済)の仕組みがあるため、基本的には預けた証拠金以上の損失は発生しにくい設計になっています。つまり、10万円を入金してレバレッジ取引をした場合、通常は最大でも10万円の損失で済みます。ただし、相場が急激に変動した場合など、ロスカットの執行が遅れて証拠金以上の損失が発生する可能性がゼロではありません。この場合、追加の支払いを求められることがあります。リスクを抑えるためには、証拠金維持率に余裕を持たせ、無理のない金額で取引することが大切です。また、余剰資金の範囲内で取引することを徹底しましょう。

Q. レバレッジ取引は初心者でもできる?

レバレッジ取引は、仕組みを理解していれば初心者でも始めることはできます。ただし、現物取引と比べてリスクが高いため、十分な知識と心構えが必要です。まずは現物取引で仮想通貨の値動きに慣れてから、レバレッジ取引に挑戦するというステップが推奨されます。いきなり実資金で取引するのではなく、デモ取引(仮想のお金で練習できるサービス)を提供している取引所もあるので、まずはそこで練習するのも一つの方法です。また、始める場合は少額から始め、低いレバレッジで経験を積むことが大切です。

Q. 現物取引とレバレッジ取引、どちらがいい?

どちらが良いかは、取引の目的やリスク許容度によって異なります。長期的な値上がりを期待して仮想通貨を保有したい場合は、現物取引が適しています。保有コストがかからず、ロスカットのリスクもありません。一方、短期的な価格変動で利益を狙いたい場合や、下落相場でも利益を得たい場合は、レバレッジ取引が選択肢になります。ただし、レバレッジ取引はリスクが高いため、自分のリスク許容度を冷静に判断する必要があります。どちらか一方に決める必要はなく、目的に応じて使い分けることも可能です。

Q. 海外取引所の高いレバレッジは魅力的?

海外取引所では100倍以上のレバレッジが可能な場合がありますが、これは非常に高いリスクを伴います。レバレッジ100倍であれば、1%の価格変動で証拠金が全額失われます。仮想通貨は1日で数%動くことも珍しくないため、一瞬でロスカットされてしまうリスクがあります。また、海外取引所は日本の法規制の対象外であり、トラブル時の法的保護が受けられません。「高いレバレッジ=高い利益」と考えがちですが、実際には「高いレバレッジ=高いリスク」です。大きな利益の可能性と引き換えに、大きな損失のリスクを受け入れることになります。

Q. レバレッジ取引で利益を出すコツは?

この記事は仕組みを解説することが目的であり、投資手法のアドバイスは行いません。ただし、リスク管理の観点から一般的に言われていることをお伝えします。まず、「余剰資金で行う」ことが鉄則です。生活費や必要なお金を使うべきではありません。次に、「損切りルールを決めておく」ことが重要とされています。損失が一定額を超えたら決済するというルールを事前に決め、それを守ることで大きな損失を防ぎやすくなります。また、「レバレッジは控えめに」することで、ロスカットのリスクを下げられます。いずれにしても、利益が出る保証はなく、損失が出る可能性があることを十分に理解した上で取引を検討してください。

まとめ

この記事では、仮想通貨FX(レバレッジ取引)の仕組みについて解説してきました。

この記事のポイント

  • 仮想通貨FXは、証拠金を担保に資金の何倍もの取引ができるレバレッジ取引のこと
  • 現物取引と異なり、仮想通貨自体を保有するわけではない
  • ショート(売り)により、価格下落局面でも利益を狙える
  • 日本国内の取引所では最大レバレッジ2倍までに規制されている
  • 損失もレバレッジ倍率で増幅されるリスクがある
  • 毎日手数料が発生するため、長期保有には向いていない
  • ロスカット(強制決済)の仕組みを理解しておく必要がある

仮想通貨FXは、現物取引とは異なる特徴を持つ取引方法です。少ない資金で効率的に利益を狙える可能性がある一方で、損失も大きくなりやすいハイリスク・ハイリターンの取引です。

レバレッジ取引を行う場合は、その仕組みとリスクを十分に理解した上で、自分のリスク許容度に合った判断をすることが大切です。余剰資金の範囲内で取引すること、損切りルールを決めておくこと、低いレバレッジから始めることなど、リスク管理を徹底する必要があります。

なお、この記事は仮想通貨FXの仕組みを理解するための情報提供を目的としており、投資の推奨ではありません。投資は自己責任で行うものであり、損失が発生する可能性があることを十分に理解した上で判断してください。

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この記事を書いた人

はじめまして、管理人のマモルです。 普段はIT関連の仕事をしている40代の「技術解説オタク」です。

このブログは、仮想通貨やNFTの「値段」ではなく、「仕組み」や「面白さ」をゼロから学ぶための教科書です。

「ニュースで聞くけど結局なんなの?」 「怪しくないの?」
そんな疑問を、専門用語を使わずに「図鑑」のように整理して解説します。 私自身、値動きには一喜一憂したくない派。だからこそ、投資の煽りは一切抜きで、技術の革命性だけをフラットにお伝えします。

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