「仮想通貨で利益が出たけど、税金ってどう計算するの?」「確定申告が必要って聞いたけど、何をすればいいかわからない…」そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
仮想通貨の税金は、株式投資とは異なる独自のルールがあり、計算方法も少し複雑です。しかし、基本的な仕組みを理解すれば、決して難しいものではありません。
この記事では、仮想通貨の税計算について、専門用語を使わずにやさしく解説します。
この記事でわかること
- 仮想通貨の利益にかかる税金の種類と仕組み
- 具体的な税金の計算方法(総平均法・移動平均法)
- 確定申告が必要になるケースと不要なケース
- 初心者がつまずきやすいポイントと注意点
投資判断や節税テクニックではなく、「税金の仕組みを正しく理解すること」を目的に解説していきます。税金のことを知っておくことで、安心して仮想通貨と向き合えるようになるでしょう。
仮想通貨の税金が「わかりにくい」と感じる理由

株式投資とは違う税制が適用される
仮想通貨の税金がわかりにくいと感じる大きな理由の一つは、株式投資と税制が異なることです。株式投資の場合、利益に対して一律約20%(所得税15.315%+住民税5%)の税金がかかります。これを「申告分離課税」といいます。
一方、仮想通貨の利益は「雑所得」として扱われ、他の所得と合算して税率が決まる「総合課税」が適用されます。つまり、給与所得などと合わせた金額によって税率が変わるため、人によって税率が異なるのです。
総合課税とは:複数の所得を合算して、その合計金額に対して税率を適用する課税方式のこと。所得が多いほど税率が高くなる「累進課税」の仕組みになっています。
利益が発生するタイミングがわかりにくい
仮想通貨の税金で混乱しやすいのが、「いつ利益が発生したとみなされるか」という点です。多くの人は「日本円に換金したときだけ税金がかかる」と思いがちですが、実際にはそれ以外のタイミングでも利益が発生することがあります。
具体的には、以下のような場合に利益が発生したとみなされます。
- 仮想通貨を日本円や外貨に換金したとき
- 仮想通貨で商品やサービスを購入したとき
- ある仮想通貨を別の仮想通貨に交換したとき
特に「仮想通貨同士の交換」で利益が発生するという点は、見落としがちなポイントです。
取引回数が多いと計算が複雑になる
仮想通貨は24時間365日取引できるため、頻繁に売買を行う人も少なくありません。しかし、取引回数が増えるほど、税金の計算は複雑になります。
1回の取引ごとに「取得価額」と「売却価額」を把握し、利益を計算する必要があるためです。特に、同じ仮想通貨を複数回に分けて購入した場合、どの時点の価格を基準にするかで計算方法が変わってきます。
❌ 仮想通貨を持っているだけで税金がかかる
⭕ 税金がかかるのは利益を「確定」したときだけ。保有しているだけでは税金は発生しません
税制が変わる可能性があること
仮想通貨の税制は比較的新しいものであり、今後変更される可能性があります。実際に、過去にも計算方法のルールが明確化されたり、取り扱いが変更されたりしてきました。
このような不確定要素があることも、「わかりにくい」と感じる原因の一つです。ただし、基本的な仕組みを理解しておけば、制度が変わっても対応しやすくなります。
専門用語が多い
「雑所得」「総合課税」「累進課税」「取得価額」「移動平均法」など、税金の世界には専門用語が多く登場します。これらの言葉を知らないと、解説を読んでも理解が難しく感じてしまいます。
この記事では、こうした専門用語をできるだけかみ砕いて説明していきますので、安心して読み進めてください。
仮想通貨の税金の基本的な仕組み
仮想通貨の利益は「雑所得」として課税される
仮想通貨で得た利益は、所得税法上「雑所得」に分類されます。雑所得とは、給与所得や事業所得など、他の所得区分に当てはまらない所得のことです。
雑所得は「その他の収入」を入れる引き出しのようなものです。仮想通貨の利益は、この「その他」の引き出しに入れられるイメージです。
雑所得は、給与所得などと合算して税金を計算します。そのため、年間の所得が多いほど、適用される税率も高くなります。
累進課税で税率が変わる
日本の所得税は「累進課税」という仕組みを採用しています。これは、所得が多いほど高い税率が適用されるという仕組みです。
| 課税所得金額 | 所得税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
これに加えて、住民税が約10%かかります。つまり、所得が高い場合は、所得税と住民税を合わせて最大約55%の税金がかかる可能性があります。
利益の計算式
仮想通貨の利益は、以下の計算式で求めます。
・売却価額:仮想通貨を売ったときの金額
・取得価額:仮想通貨を買ったときの金額
たとえば、10万円で購入したビットコインを15万円で売却した場合、利益は5万円(15万円-10万円)となります。
損益通算ができない
仮想通貨の損失は、給与所得や事業所得など、他の所得と相殺すること(損益通算)ができません。これは雑所得の特徴の一つです。
ただし、同じ年内であれば、仮想通貨同士の利益と損失は相殺できます。たとえば、ビットコインで10万円の利益が出て、イーサリアムで3万円の損失が出た場合、その年の仮想通貨の利益は7万円として計算できます。
損失の繰越ができない
株式投資では、損失を翌年以降に繰り越して、将来の利益と相殺することができます。しかし、仮想通貨の場合、損失の繰越は認められていません。
つまり、今年100万円の損失が出ても、来年の利益から差し引くことはできないのです。この点も、株式投資との大きな違いです。
仮想通貨の税金計算方法を具体的に解説

取得価額の計算方法は2種類ある
同じ仮想通貨を複数回に分けて購入した場合、「どの価格で購入したものを売却したか」を計算する必要があります。この計算方法には、「総平均法」と「移動平均法」の2種類があります。
総平均法:1年間の購入金額の合計を、購入した数量の合計で割って平均取得価額を算出する方法移動平均法:仮想通貨を購入するたびに、その時点での平均取得価額を計算し直す方法
どちらの方法を選んでも問題ありませんが、一度選択した方法は継続して使用する必要があります。なお、届出をしない場合は「総平均法」が適用されます。
総平均法の計算例
総平均法は、年間の購入価格の平均を使う方法です。計算がシンプルで、1年分をまとめて計算できるメリットがあります。
- 1月:1BTC を 100万円で購入
- 4月:1BTC を 150万円で購入
- 8月:1BTC を 200万円で売却
平均取得価額 =(100万円 + 150万円)÷ 2BTC = 125万円/BTC
利益 = 200万円 - 125万円 = 75万円
移動平均法の計算例
移動平均法は、購入のたびに平均価格を計算し直す方法です。より正確な計算ができますが、取引が多いと計算が複雑になります。
- 1月:1BTC を 100万円で購入 → 平均取得価額 100万円
- 4月:1BTC を 150万円で購入 → 平均取得価額(100万+150万)÷2 = 125万円
- 8月:1BTC を 200万円で売却
利益 = 200万円 - 125万円 = 75万円
この例では、総平均法と移動平均法で同じ結果になりましたが、取引パターンによっては結果が異なることがあります。
仮想通貨同士の交換も課税対象
ビットコインをイーサリアムに交換するなど、仮想通貨同士を交換した場合も、その時点で利益が発生したとみなされます。
仮想通貨同士の交換は、「一度売って、そのお金で別のものを買った」と同じ扱いになります。つまり、交換した時点で売却と同じように利益を計算する必要があるのです。
たとえば、50万円で購入したビットコインが100万円相当になった時点でイーサリアムに交換した場合、50万円の利益が発生したとみなされます。
商品購入も課税対象になる
仮想通貨を使って商品やサービスを購入した場合も、その時点で利益が発生したとみなされます。
たとえば、30万円で購入したビットコインが50万円相当になった時点で、50万円の商品を購入した場合、20万円の利益として計算されます。
確定申告が必要になるケースと不要なケース
確定申告が必要になる基準
仮想通貨の利益があっても、すべての人が確定申告をする必要があるわけではありません。確定申告が必要かどうかは、その人の状況によって異なります。
- 給与所得者で、仮想通貨の利益が年間20万円を超える場合
- 個人事業主や自営業者で、仮想通貨の利益がある場合
- 年末調整を受けていない場合
- 複数の会社から給与をもらっている場合
給与所得者の「20万円ルール」とは
会社員など給与所得者の場合、給与以外の所得(仮想通貨の利益を含む)が年間20万円以下であれば、確定申告は不要です。これを「20万円ルール」と呼ぶことがあります。
ただし、これは「所得税」に関するルールです。「住民税」については、20万円以下でも申告が必要な場合があります。住民税の申告については、お住まいの市区町村に確認することをおすすめします。
❌ 20万円以下なら税金は一切かからない
⭕ 所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要な場合があります
確定申告が不要でも記録は残しておく
確定申告が不要な場合でも、取引の記録は必ず残しておきましょう。将来、利益が20万円を超えたときに備えて、過去の取得価額を把握しておく必要があるためです。
また、税務調査があった場合に備えて、取引履歴や計算根拠を説明できるようにしておくことも大切です。
主婦や学生の場合
主婦(主夫)や学生など、給与所得がない人の場合は、仮想通貨の利益が48万円を超えると確定申告が必要になります。これは、基礎控除の金額が48万円であるためです。
また、親の扶養に入っている場合、仮想通貨の利益によって扶養から外れる可能性もあります。扶養控除の適用条件は複雑なため、心配な場合は税務署や税理士に相談することをおすすめします。
確定申告の時期と方法
確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの間に行います。申告方法には、紙の申告書を提出する方法と、e-Tax(電子申告)を利用する方法があります。
国税庁のウェブサイトにある「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に従って入力するだけで申告書を作成できます。
よくある誤解と注意点
「含み益」には税金がかからない
仮想通貨を保有していて、評価額が上がっている状態(含み益がある状態)では、税金はかかりません。税金がかかるのは、売却や交換などで利益を「確定」したときです。
含み益は「まだ財布に入っていないお金」のようなものです。実際にお金として受け取る(利益を確定する)までは、税金の対象にはなりません。
海外取引所を使っても申告は必要
「海外の取引所を使えば税金がかからない」という誤解がありますが、これは正しくありません。日本の居住者は、国内外どこで取引しても、その利益に対して日本で税金を納める義務があります。
海外取引所を利用している場合でも、自分で取引履歴を管理し、適切に申告する必要があります。
取引所が発行する書類だけでは不十分な場合も
国内の仮想通貨取引所は、年間取引報告書を発行してくれることがあります。しかし、複数の取引所を利用している場合や、海外取引所を利用している場合は、自分で取引履歴をまとめる必要があります。
また、取引所から送られてくる書類に記載された数字をそのまま使えるとは限らないため、自分でも計算を確認することが大切です。
エアドロップやステーキング報酬も課税対象
無料で仮想通貨をもらえる「エアドロップ」や、仮想通貨を預けて報酬をもらう「ステーキング」で得た仮想通貨も、原則として課税対象になります。
受け取った時点の時価が、その仮想通貨の取得価額となり、受け取った金額が利益として計算されます。
マイニングで得た仮想通貨も課税対象
マイニング(採掘)によって得た仮想通貨も課税対象です。マイニングで得た仮想通貨は、受け取った時点の時価で計算し、マイニングにかかった経費(電気代など)を差し引いた金額が利益となります。
初心者がつまずきやすいポイント

取引履歴の管理を怠ってしまう
仮想通貨の税金計算で最も大切なのは、取引履歴をしっかり記録しておくことです。しかし、取引を始めた当初は税金のことを意識しておらず、後から履歴を集めるのに苦労するケースが多いです。
取引を始めたら、定期的に取引履歴をダウンロードして保存しておきましょう。取引所のサービス終了や、アカウントにアクセスできなくなるリスクに備えることが大切です。
仮想通貨同士の交換を見落とす
日本円に換金したときだけでなく、仮想通貨同士を交換したときも利益が発生することを忘れてしまう人が多いです。特に、分散型取引所(DEX)でのスワップや、NFTの購入なども課税対象になる可能性があります。
すべての取引を把握し、漏れなく計算することが重要です。
年をまたいだ計算を間違える
仮想通貨の税金は、1月1日から12月31日までの1年間で計算します。年末に購入して年明けに売却した場合、購入と売却は別の年度として扱われます。
また、前年から保有している仮想通貨の取得価額をどう計算するかも、注意が必要なポイントです。
経費として認められる範囲を勘違いする
仮想通貨の利益から差し引ける経費には、取引手数料や、取引に直接関係する費用などがあります。しかし、何でも経費にできるわけではありません。
たとえば、仮想通貨の勉強のために購入した書籍代や、セミナー参加費などは、経費として認められない場合があります。経費の判断に迷ったら、税務署や税理士に相談することをおすすめします。
住民税の申告を忘れる
所得税の確定申告をすれば、その情報は自動的に住民税にも反映されます。しかし、20万円ルールで確定申告をしなかった場合、住民税の申告を別途行う必要がある場合があります。
住民税の申告漏れは、後から追徴される可能性があるため注意が必要です。
税金計算に役立つツールとサービス
取引所の年間取引報告書
国内の主要な仮想通貨取引所は、確定申告の時期に合わせて「年間取引報告書」を発行しています。この報告書には、その年の取引内容や損益がまとめられており、確定申告の際の参考になります。
ただし、複数の取引所を利用している場合は、それぞれの報告書を合算して計算する必要があります。
損益計算ツール・サービス
仮想通貨の損益計算を自動で行ってくれるツールやサービスが、いくつか提供されています。取引所のAPIと連携して取引履歴を自動取得し、計算してくれるものもあります。
これらのツールを使うことで、複雑な計算の手間を減らすことができます。ただし、ツールの計算結果が正しいかどうかは、自分でも確認することが大切です。
税理士への相談
取引が複雑な場合や、利益が大きい場合は、税理士に相談することも選択肢の一つです。仮想通貨に詳しい税理士であれば、適切なアドバイスを受けられます。
税理士費用はかかりますが、申告ミスによるペナルティを避けられる安心感があります。
国税庁のウェブサイト
国税庁のウェブサイトには、仮想通貨の税金に関するFAQや、具体的な計算例が掲載されています。最新の情報を確認するには、公式サイトをチェックすることをおすすめします。
- 取引履歴は定期的に保存しておく
- 計算ツールを活用して効率化する
- 不安な場合は税理士に相談する
- 公式情報で最新ルールを確認する
関連する用語・概念
確定申告とは
確定申告とは、1年間の所得と税額を計算し、税務署に申告・納税する手続きのことです。給与所得者は会社が年末調整をしてくれますが、それ以外の所得がある場合は、自分で確定申告を行う必要があります。
雑所得と他の所得の違い
所得税法では、所得を10種類に分類しています。仮想通貨の利益が分類される「雑所得」は、他の9種類(給与所得、事業所得、不動産所得など)に当てはまらない所得のことです。
雑所得は、損益通算ができない、損失の繰越ができないなど、他の所得に比べて税制上不利な面があるとされています。
申告分離課税と総合課税の違い
| 項目 | 申告分離課税 | 総合課税 |
|---|---|---|
| 対象 | 株式・FXなど | 仮想通貨・給与など |
| 税率 | 一律約20% | 所得に応じて5〜45% |
| 他所得との合算 | しない | する |
取得価額と時価の違い
取得価額とは、仮想通貨を購入したときの金額のことです。一方、時価とは、現在の市場価格のことです。税金計算では、売却時の時価から取得価額を引いて利益を計算します。
源泉徴収とは
源泉徴収とは、給与や報酬を支払う側が、あらかじめ税金を差し引いて支払う仕組みのことです。給与所得は源泉徴収されますが、仮想通貨の利益は源泉徴収されないため、自分で申告・納税する必要があります。
よくある質問
Q. 仮想通貨を贈与・相続した場合の税金は?
仮想通貨を贈与された場合は「贈与税」、相続した場合は「相続税」の対象になる可能性があります。これらは所得税とは別の税金であり、それぞれ異なるルールが適用されます。
贈与や相続で取得した仮想通貨を売却した場合は、被贈与者・被相続人の取得価額を引き継いで計算します。
Q. 海外に移住した場合はどうなる?
日本の居住者でなくなった場合、原則として日本で課税されなくなります。ただし、移住のタイミングや、含み益がある状態での出国には、「出国税」という制度が適用される場合があります。
海外移住を検討している場合は、事前に税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
Q. 過去の申告漏れに気づいた場合は?
過去に申告すべきだった利益を申告していなかった場合は、「修正申告」または「期限後申告」を行う必要があります。自主的に申告すれば、ペナルティ(加算税)が軽減される場合があります。
申告漏れに気づいたら、できるだけ早く税務署に相談することをおすすめします。
Q. 仮想通貨の税制は将来変わる可能性がある?
仮想通貨を株式と同じ「申告分離課税」にすべきという議論があり、税制改正の議論は継続的に行われています。将来的に税制が変わる可能性はありますが、現時点ではいつ、どのように変わるかは確定していません。
最新の情報は、国税庁や財務省のウェブサイトで確認することをおすすめします。
Q. DeFi(分散型金融)で得た利益の税金は?
DeFi(ディーファイ)とは、ブロックチェーン上で動く金融サービスのことです。DeFiで得た利益も、原則として課税対象になります。
たとえば、流動性を提供して得た報酬(イールドファーミング)や、レンディングで得た利息なども、受け取った時点で課税対象となります。DeFiの取引は複雑になりがちなので、取引履歴を正確に記録しておくことが特に重要です。
DeFiは専門的な知識が必要な分野です。税金の計算も複雑になるため、DeFiを利用する場合は、事前に税務上の取り扱いを確認しておくことをおすすめします。
Q. NFTの売買にも税金はかかる?
NFT(非代替性トークン)の売買で利益が出た場合も、原則として課税対象になります。NFTを購入して値上がりした後に売却した場合、その差額が利益として計算されます。
また、NFTを仮想通貨で購入した場合、その仮想通貨に含み益があれば、購入時点でその含み益も課税対象になります。NFTと仮想通貨は密接に関連しているため、両方の取引を正確に記録しておくことが大切です。
Q. 仮想通貨の税金を払わないとどうなる?
確定申告が必要にもかかわらず申告をしなかった場合や、利益を過少申告した場合は、以下のようなペナルティが科される可能性があります。
- 無申告加算税:申告期限後に申告した場合、本来の税額に加えて加算税がかかります
- 過少申告加算税:申告した税額が少なかった場合に追加で課される税金です
- 延滞税:納付期限を過ぎた場合に発生する利息のようなものです
- 重加算税:意図的に隠ぺいや仮装を行った場合の重いペナルティです
仮想通貨の取引は、ブロックチェーン上に記録が残るため、税務署に把握される可能性があります。適切に申告することが重要です。
Q. 法人で仮想通貨取引をした場合は?
法人(会社)で仮想通貨取引を行った場合は、個人とは異なる税務処理が必要になります。法人の場合、仮想通貨の利益は「法人税」の対象となり、他の事業収益と合算して課税されます。
また、法人の場合は期末に保有している仮想通貨を時価評価し、その評価損益も課税対象になる場合があります。これは個人の場合とは大きく異なる点です。
法人での仮想通貨取引については、税理士や会計士に相談することをおすすめします。
Q. 確定申告で必要な書類は?
仮想通貨の確定申告で一般的に必要となる書類は以下のとおりです。
- 確定申告書(AまたはB)
- 仮想通貨の年間取引報告書(取引所から入手)
- 損益計算の明細書(自分で作成または計算ツールで出力)
- 本人確認書類(マイナンバーカードなど)
- 給与所得の源泉徴収票(会社員の場合)
複数の取引所を利用している場合は、すべての取引所からの報告書や履歴が必要です。また、海外取引所を利用している場合は、自分で取引履歴をダウンロードして保管しておく必要があります。
まとめ
仮想通貨の税金計算について、基本的な仕組みから具体的な計算方法まで解説してきました。最後に、この記事のポイントを整理します。
- 仮想通貨の利益は「雑所得」として総合課税され、所得に応じて5〜45%の税率が適用される
- 売却だけでなく、仮想通貨同士の交換や商品購入でも課税対象になる
- 取得価額の計算方法は「総平均法」と「移動平均法」の2種類がある
- 給与所得者は利益が年間20万円を超えると確定申告が必要
- 取引履歴は定期的に保存し、計算根拠を残しておくことが大切
- 損益計算ツールや税理士の活用も選択肢の一つ
- 最新の情報は国税庁のウェブサイトで確認する
仮想通貨の税金は、株式投資とは異なるルールが適用されるため、最初は複雑に感じるかもしれません。しかし、基本的な仕組みを理解しておけば、適切に対応することができます。
税金のことを正しく理解することは、安心して仮想通貨と向き合うための第一歩です。この記事が、仮想通貨の税金について理解を深めるきっかけになれば幸いです。
なお、具体的な税額計算や申告方法については、個人の状況によって異なる場合があります。不安な点がある場合は、税務署や税理士に相談することをおすすめします。

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